10月下旬。
季節はすっかり秋の深まりを見せ、ハゼは“落ちハゼ”と呼ばれる時期に入る。
深場へと移動したハゼを狙いに、江戸川放水路のマルヤ遊船で釣り船に乗り込んだ。
この日ののべ竿は、銀座東作の竹製の中通し竿。
柔らかくもしなやかに応えるその竿で、落ちハゼ特有の力強い引きを味わう。
江戸川放水路のマルヤ遊船

場所は江戸川の河口。
マルヤ郵船は、桟橋からもハゼ釣りができるが、今回は深場を狙うため乗合船へ。
マルヤ遊船はスタッフの皆さんが明るく、常連も多い人気店。
受付に立つお姉さんの元気な挨拶に迎えられ、スタッフの皆さんの笑顔を見ると、それだけで釣りのテンションが上がる。
ハゼの乗合船は、5,000円(餌のイソメ付き)。他の船に比べてもリーズナブルですね。
コンディションは厳しめ

この日は朝から小雨が降り、気温も13度。
風速4m、体感はすでに冬のような冷え込み。
中潮のタイミングで潮は動いているが、水温が下がってハゼの活性が気になる。
それでも、船上での時間は静かで心地よい。
カッパを着て、のべ竿を手に江戸川の流れに挑んだ。
仕掛けとタックル

水深はおよそ3〜4m。
5mののべ竿でもよかったが、せっかくなので愛用の竹竿・銀座東作を選んだ。
中通し仕様のため、水深の変化にも柔軟に対応できる。
今回の注目は、初使用となるキスリベロⅡ。
ハゼ釣り界で話題のこの針を試してみた。
竹竿が伝える微細な生命の手応え

竹竿の魅力は、あたりの「響き」。
カーボンロッドでは感じ取れない微細な振動が、竿先を通して手元に届く。
あたりに合わせた瞬間、竿がしなやかに曲がりながらも魚の動きを正確に伝える。
広い江戸川を背景に、竹竿の飴色の光沢が美しく映える。
ただ釣るだけではない。“美しい道具とともに釣る”喜びがここにある。

針がかりの鋭さに驚いたキスリベロⅡ

流線型のフォルムから、これまで敬遠していたキスリベロⅡ。
だが使ってみると、あたりに合わせた瞬間にスッと刺さる感触が心地よい。
袖針よりも掛かりが早く、バラしも少ない。
ハゼ釣りの新定番になりそうだ。
釣果

この日は高速道路の下、京葉線の下あたりを中心に船を流した。
先週のポイントではあたりが少なかったが、船頭さんが丁寧に探ってくれ、
ポツポツ釣れる場所から一気に入れ食いになるエリアまで変化があった。
釣果は80匹、総重量670g。
寒さと雨の中としては十分な成果だった。
中には20cm近い良型も混じり、落ちハゼらしい手応えを堪能できた。
ハゼの煮干しと一夜干しを楽しむ

前回作ったハゼの煮干し味噌汁があまりに美味しく、今回も再挑戦。
半分は煮干し用に、残りの大きなハゼは一夜干しにして焼いていただいた。
ふっくらとした身に塩の旨味が重なり、秋の夜にぴったりの味。
釣って、作って、食べる。それがハゼ釣りの醍醐味だ。
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