2021年4月上旬。
まだ風は冷たいが、陽の光が柔らかくなり始めた真鶴半島の磯へ向かった。
狙いはメジナ。けれど、この日、思いがけず春の海が贈ってくれたのは、美しいカワハギだった。
目次
釣具店で情報収集

真鶴駅近くの「あおき釣具店」で餌と最新の釣果をチェック。
メジナは釣れているが、サイズは小さめとのこと。
オキアミとアミエビを手に、波音が聞こえる磯へ向かう。
磯に立つ

真鶴の磯は比較的穏やかで、足場も安定している。
目の前に広がる大海原を前にすると、細かなことはどうでもよくなる。
春の潮風に包まれながら仕掛けを準備する時間は、それだけで贅沢だ。
仕掛け
棒ウキ仕掛けで、水深一ヒロから探っていく。
浮きが沈む瞬間

コツコツと小さなあたりが続く。フグ、ベラ……。
ウキ下を少し深くし、餌取りを避けて波に漂わせると、
突然ウキがすっと沈み込んだ。鋭く合わせる。
一瞬で竿がしなり、糸鳴りが響く。磯の風景が一気に緊張感を帯びる。
うれしい外道

上がってきたのは30センチの見事なカワハギ。
本命のメジナではなかったが、引きは力強く、まさに“うれしい外道”。
透き通るような体と鋭い目が、春の陽光にきらめいていた。
味わう幸せ

釣りたてのカワハギを捌くと、身は淡いピンク色。
たっぷり入った肝を醤油に溶かし、肝醤油で刺身を口に運ぶ。
その濃厚で繊細な味に、思わずため息が漏れる。
まさに“春の磯のご褒美”だった。

アイゴも釣れたが、内臓の臭みが強く、塩焼きにしていただいた。
淡白ながらも上品な旨味で、こちらも春の味覚として印象に残った。
