12月中旬。
日が傾きはじめると同時に、空気が一段と冷たくなった。
冬の入口に立ったようなこの時期、大黒海釣り公園へアジを狙いに向かう。
桟橋に立つと、遠くに広がる横浜の街並みと、静かにうねる冬の海。
防寒着の中に入り込む冷気が、これから始まる釣りの時間を否応なく意識させる。
厳しい季節だが、だからこそ一本の引きが深く残る。
DATA|大黒海釣り公園
大黒海釣り公園は管理釣り施設のため、駐車場・売店・トイレが整っている。
初めて訪れる人でも安心して釣りができる場所だ。
釣行データ
| 時期 | 2025年12月中旬 |
| 時間 | 14:00〜17:00 |
| 天候 | 曇り |
| 潮回り | 中潮 |
タックルと仕掛け
足場が高い大黒海釣り公園では、竿の長さが重要になる。
今回は5.3mののべ竿にトリックサビキを組み合わせた。
まずは情報を聞く
釣りを始める前に、常駐しているスタッフに最近の状況を確認する。
アジは朝マヅメか夕マヅメ、桟橋中央の内側で釣れることが多いという。
風はあるものの、釣りには大きな支障はなさそうだ。
教えてもらった通り、中央付近に入って竿を出す。
日中はコノシロの時間
仕掛けを1mほど沈め、10秒待つ。反応がなければ、50cmずつ落として同じように待つ。
この動作を繰り返しながら、ゆっくりと棚を探っていく。
15時ごろ、突然強いあたりが出た。合わせると、のべ竿が大きく弧を描く。走る感じはなく、一定の重さでぐいぐいと引き続ける。
水面近くまで寄せると抵抗が弱まり、そのまま引き抜くと良型のコノシロだった。
引きは十分に楽しめるが、今回はリリースする。
夕マヅメ前の変化
その後もコノシロが数匹続いたが、15時半を過ぎると潮が落ち着いたのか、あたりが止まった。
しばらく静かな時間が流れたあと、ひったくるようなあたりが出て一気に走り出す。
先ほどとは明らかに違う引き。
抜き上げると、ウミタナゴだった。
数は多くないが、味の良い魚。迷わず持ち帰ることにした。
夕マヅメ、アジの気配
16時を過ぎると、周囲でアジが釣れ始めた。
30cm近いサイズも混じり、場の空気が少し変わる。
リール竿で底付近を狙う人が多いが、のべ竿ではそこまで沈められない。
棚を細かく探るのはやめ、仕掛けを限界まで沈めて静かに待つ。
すると、鋭く明確なあたり。
糸鳴りするほどの引きは、すぐにアジだと分かる。
上がってきたのは小ぶりながら、確かなアジだった。
釣果
| アジ | 2匹 |
| ウミタナゴ | 4匹 |
| コノシロ | 10匹(リリース) |
のべ竿で過ごす冬の時間
冬の釣りは、数を求めるものではない。
冷えた指先で竿を握り、静かな時間の中で訪れる一瞬のあたりを待つ。
その一瞬があるから、寒さも風も含めて、釣りの時間として記憶に残る。
アジとウミタナゴは塩焼きでいただいた。
冬らしく身に旨みがあり、釣り場の空気まで思い出させてくれる味だった。